アリゲータガー現る!

 鶴見川や姫路城のお堀で確認されているあのアリゲータガーが今度は、アユ釣りの名所として知られる揖保川の下流域で、巨大肉食魚「アリゲーターガー」が生息しているのを、揖保川漁協(兵庫県宍粟市山崎町五十波)が確認した。同流域の一部は水産庁の補助を受けて事業を進めているウナギの保護区。この時期は産卵を控え、海に下るために集まりつつあり、同漁協は対応に頭を痛めている。

 アリゲーターガーは北米原産で、体長は最大約3メートルになる。細長い口が特徴で、ワニに間違われることもあるという。観賞用に販売され、飼いきれずに川や池に放すケースが全国で相次いでいる。
 同漁協は6月、川を泳ぐ1匹を初めて確認。見つかった場所は揖保川の支流の中川で、3年前からウナギの保護のため、生物の捕獲を禁止している。体長は既に1メートルを超えているとみられ、さらに成長が予想されるという。
 同漁協はこれまで5度、「はえ縄」などで捕獲しようとしたが、いずれも失敗。鋭く頑丈なうろこを持つため、網が使えない上、池のように水を干し上げることもできず、新たな方法を模索している。
 アユの産卵もそろそろ始まる。卵を抱えた親が食い荒らされるかもしれない。
アリゲーターガーは2年後、特定外来生物に指定され、許可を得ないと飼えなくなる。

写真は大阪で捕獲されたアリゲータガー

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